遮熱/放熱/耐熱 汎用 ヒートンシュインシュレーター
Metal heat shield コルゲートヒートガード Plus
本品はエンジン及びそのエキゾーストから排気放熱される熱を遮熱若しくは放熱、反輻射を目的とした素材です。
薄い二枚の厚みの異なる純アルミプレートをコルゲート形状に積層させ表面積を倍化させたうえに内部に空間をもたせた特殊な構造をしています。
重要な点は本品アルミ素材には断熱性は全くないにもかかわらず本品を取り付けることで遮熱効果が得られるという矛盾した部分ですが
純アルミを素材とした特殊なコルゲート形状で矛盾を克服しました。
【物質の熱の伝わり方】
簡単に説明しますと一般的に熱は3つの伝わり方が存在します。
それらを例にしますと
■太陽光による熱 → 輻射
■加熱したフライパンの取手 → 伝導
■お風呂のお湯 → 対流
アルミニュームは一般的に輻射を目的とする場合はプレート状か薄膜状の素材を用います。
断熱フロアーや緊急時のレスキューシートがその例で後者は包まり外気と遮断することで体温の輻射熱で暖かく感じます。
フライパンの取手をアルミニュームにすると熱伝導効率の高さから熱くて使うことが出来ないので木や樹脂を使用します。
アルミと他金属の伝導放熱性はどうでしょうか?
多くは書けませんが例えればステンレス製とアルミ製のヤカンで沸騰させた後にお湯を注ぐステンレス素材は “チュンチュン” という音と共に100度のお湯が触れた場合でも再沸騰しますがアルミ製ではそうはなりません。中のお湯は同じ沸点なのにです。
このことをよく理解することでヒートガードプラスをご利用頂く場合のヒントとなるはずです。
本品は熱に弱い電子系パーツやハーネス、燃料系チューブやパイプの保護の他にアンダーカウル他のダメージ対策にもご使用いただけます。また、純正及び市販されている金属製/樹脂製のヒートガードの裏面へ取り付けることで身体のダメージの他積載物の保護等多様にお使いいただけます。
加工は簡単で金属ハサミで必要なサイズ形状にカットしていただけます。
取付は状況によりご自身で工夫し、ボルトオン、リベット止め耐熱性両面テープでの施工が可能となります。
取り付け形状に合わせた寸法にカットし手曲げである程度立体的に形状を合わせることが可能です。
平面状に切り出したヒートガードプラスから多少の曲面を持った形状の作成も可能です。
画像の様なアフターパーツや純正パーツの裏面への貼り付け加工等にも対応し、その効果は絶大といえます。
熱伝導が良く継続する発熱に対して瞬時の断熱効果はありませんがグラスウールなどと併用する方法では驚くべき断熱効果を期待することが出来ます。以上のことから本来のパフォーマンスを発揮させるためには施工箇所や期待する効果に対して推測して対処する必要があることをご理解ください。
■画像はKAWASAKI H2への装着を行ったものです。ご存じの通りこのH2は過給機を装備しその熱量は半端無く厳しいものでデフォルトでのアンダーカウルは用意されていません。レーシングシーンではレギュレーションによりアンダーカウルの装着が義務となりますが発生する熱量に対して十分に耐えうる素材の製品が無いことからヒートガードプラスを装着してみました。
エキゾーストは構造的に高回転域を常に使用するレーシング環境では約700~800°の超高温に達することもあります。
対してこの時のテスト走行後のデータとしては以下の通りです。
走行後計測 ※マフラーはBEETナサート触媒無しに変更
■水温90°
■ヒートガードプラス表面温度60℃
■ドライカーボン製アンダーカウル外部表面温度37°
※固定は耐熱製両面テープを使用(別売あり)
※触媒の付いたマフラーの場合はヒートガードプラスに接することの無いように願います。
【ヒートスポットと放熱】
ヒートガードプラスの性能を発揮させるためには熱源に最も近く高温になる部分(ヒートスポット)に対して放熱効果を上げる為に面積を確保する必要性です。
例えば取付施工した本品の大きさがヒートスポットと同じ大きさだった場合はどうでしょうか?
純アルミの良好な熱伝導により本品施工部分にそのまま熱が伝わるだけですからその施工にあまり意味がありませんし接着テープを使用した場合も限界温度を超えてしまい焼損します。
以上のことから切断されていなければ形状はどうであれヒートガードの面積を大きくすることで同時に放熱効果もアップして本来のパフォーマンスを発揮することができる訳です。
※特に熱源と密接若しくは干渉している場合はその面積に注意が必要です。
この画像はすでにダメージを受けた部分若しくは過去に受けたダメージ部分に対してのみ施工されたのだと思います。
【問題点】
・プレート全てが加熱され放熱効果を得る為の面積が全く不足しているためにほぼ効果は期待できない。
・施工用両面テープ等が高熱のヒートスポット直下になりテープにダメージを受けてしまうこと。
上記の画像は本来の性能を発揮しない施工例です。単なるアルミテープよりは効果はありえますがヒートスポット程の面積しかないので放熱効果は期待出来ずヒートガードが帯びた熱の逃げ場がありませんし取付の際のテープ(接着剤)の限界も超えるでしょう。
【一般的なFRPの耐熱について】
エポキシ樹脂を以てガラス繊維やカーボン繊維を成形するFRP製品は基本的にエポキシ樹脂自体が熱に耐性を保持する材質ではない為に耐熱温度は高くない。大凡100~150°の常用環境であれば熱耐性があるが連続的な高温環境に於いてはその限りではない。 複合されるガラス繊維やカーボン繊維自体の耐熱性の350~550°との差異から誤解されがちであるが熱源に近接や干渉した状態であれば高熱により徐々にFRPとしての性能は無くなりエポキシ樹脂が焼失しダメージを受けることとなる。
・断熱用アルミテープ
基本アルミには断熱効果はありません。使用環境によってはアルミテープに使用される接着剤の耐熱は約120°であり構造的にダイレクトにアルミが熱を吸収してしまうことで白化 若しくは発火脱落の可能性が高い。(画像参照)
・ガラス繊維積層断熱アルミテープ
ガラス繊維自体の耐熱温度は高いがアルミに断熱効果は無い、アルミと接着剤の耐久性が早期に限界を超えることで繊維自体が熱を帯び、また放熱効果もあまり期待出来ないことからFRPや熱可塑樹脂自体に損傷を与える(画像参照)
・Kemeko ヒートガードプラス
この製品は従来からある半閉塞的な空間内に於いて表面温度450~600°から放散される遮熱素材の代用として新開発されました。
従来の金属素材より80%もの軽量であり使用箇所及び使用方法により二輪用内装遮熱材としての可能性は高いです。
そもそも不思議なのは融点650°の純アルミが何故高熱源に対して対応し得たか、その理由はコルゲート積層による熱反射率と表面積の増加に伴う放熱効果といえます。
熱源との位置関係と施工面積により遮熱、放熱(冷却)、輻射等の性質を発揮する軽量且つ高機能の素材を利用してオートバイ、自動車、アウトドア等での熱対策としてご自身のアイデアで作製可能となりました。
【取扱い注意事項】
・製品にカット時のバリが残る場合が有りますので取扱いには十分ご注意ください。
・熱源との位置関係や熱量により相応の面積が必要となります。
・加工時に怪我をする場合がありますので必ず手袋をするなどしてしてください。
・本品は99.5%の純アルミですので650℃で溶融若しくは白化する可能性が高いです。
この温度を上回るような熱源に直接触れないようにしてください。
また直接触れなくとも素材が融点まで加熱される状況で放置しないでください。
※焼き網の代わりなどには使用できません。
・アイドリング状態や市街地走行など十分な放熱効果が得られないロケーションの場合も考えられますので
取り付け位置や方法は自己責任にて行ってください。
・走行中の脱落の可能性などにも十分留意しワイヤリングなどの対策もおねがいします。
・本品は汎用でありユーサーがご自身で加工するものですので取り付け後の脱落や破損等すべての事象に対し
免責とさせていただきます。
・製品に発生するバリで怪我をしないよう触れる場合は必ず手袋を装着してください。
・カットする時に破片が飛散する場合がありますので必ずゴーグル等で眼球を保護してください。
【免責事項】
Kemekoヒートガードプラスの加工及びその使用における如何なる不利益に関しましてもユーザーの自己責任に於いて行ってください。本品の製造および販売にかかわるメーカー、販売店は免責とさせていただきます。
■アンダーカウルへの装着
状況によりサイズをお選びください。一般車への装着は車種形状により全面への施工の必要はありません。焼損や劣化に伴い交換や補修が必要です。
ヒートガードプラスの施工で経済性もアップします。
※十分な性能を発揮させるためにマフラーやエキパイへの直接巻き付けるなどの方法はおやめ下さい。
■自作する
この程度形状のパーツはヒートガードプラスで作製できます。
また裏面に取り付けることでより断熱効果が期待できます。
熱いと思う部分の裏側へ施工してください。
※エッジの処理が必要な場合はペンチでプレスして折り曲げるなどの加工は必要です。
■火傷及び低温やけどの防止
メーカー純正及び社外品のヒートガードの裏面への取付で安心していただけます。紙で型を取って平面で切り出しパーツに押し付けると簡単です。
十分に触れる位の温度でも長時間であれば低温火傷の可能性もありますので本品取付は非常に有効です。スチールやステンは想像以上に蓄熱しますから裏面へ施工してください。
※十分な性能を発揮させるためにマフラーやエキパイへの直接巻き付けるなどの方法はおやめ下さい。
■加工
ハサミで切断した場合、エッジはバリが残らないようにプレスしてバリを落とします。穴あけ加工する場合はプレスした部分に穴加工します。パーツ内側に使う場合は都合に合わせてください。
■加工
立体的なパーツは手で曲げる、押さえる、対象物にソフトハンマーで軽く叩く等しながら合わせます。
左側は手で曲げて端をペンチでプレスして内側に折り込んだものです。
ホック加工する場合等はしっかりとプレスしてそのヵ所行います。
画像のな曲げは可能ですが繰り返しの折り曲げに耐久性は有りません。
展開すると平面になるようなアイテムは紙で型を取ってから切り取る方法です。
幾度も折りまげるなどした場合は破損しますのでご注意ください。
■二輪四輪問わずレーシングマシンや航空機等の熱対策テストを行って頂ける場合はサンプル出荷もさせていただきますので
ご連絡をお待ちしております。
■品名:Kemeko コルゲートヒートガード プラス Metal heat shield
■適合タイプ:熱によるダメージを受ける場所 部品 身体の保護 放熱
■素材:アルミ99.5% 有機溶剤による脱脂及び超音波洗浄済み
■キット内容:表示サイズカット品1枚
■品番/サイズ/定価:
KMX-CHGP600 JAN4562437361452 / 600×300mm 320g 価格:3100円 (税別)(2017年8月現在)
KMX-CHGP400 JAN4562437361469 / 400×300mm 225g 価格:2400円(税別)(2017年8月現在)
KMX-CHGP250 JAN4562437361476 / 250×120mm 57g 価格:1100円(税別)(2017年8月現在)